勉強していてもすぐに疲れて長く集中できない、受験生の子どもが勉強していると思っても集中していないなどのお悩みはありませんか?
じつは勉強であらわれる疲れには種類や原因があり、的確に対処しなければ疲れがとれず、勉強に全力で打ち込めないかもしれません。
本記事では勉強による疲れについて、原因やあらわれる症状、対処法や抑える方法などを解説します。
勉強による疲れに打ち勝って、成績向上や志望校合格を目指しましょう。
勉強に疲れる原因は?
一括りに「勉強で疲れた」といっても、その疲れには精神的・肉体的・眼・脳の4種類があります。
ゆえに疲れが溜まる原因や症状、対処法はそれぞれ異なり、何となく疲れをとってきたつもりでも勉強効率が上がらない経験をしてきたかもしれません。
その経験から脱するために、ここでは勉強による疲れの種類と、その原因をそれぞれ解説します。
精神的な疲れ
勉強によって溜まる疲れの一種に、精神的な疲れがあります。
これは、苦手科目に取り組んだときや難しい問題にぶつかったときなど、勉強が上手く進まない状況で溜まりやすいです。
なかでも、定期テストの前や受験前などは、プレッシャーやストレスなどの精神的な疲労が溜まりやすくなるため注意しなければなりません。
ほかにも、日々の人間関係や生活のなかでのストレスも精神的な疲れにつながります。
このような勉強が原因でない疲れやストレスも、勉強の効率や集中の度合いに影響を与えてしまいます。
肉体的な疲れ
勉強のために長時間机に向かうと、無意識のうちに同じ姿勢になっていることが多いです。
長時間同じ姿勢でいると血流が悪化し、身体のさまざまな箇所に疲労物質が蓄積します。
すると肩や腰、肩甲骨が凝り、場合によっては痛みが出ます。
特に肩こりは、頭痛の原因にもなるので、凝ってしまった際には早めの解消が必要です。
身体に痛みが生じると気になって集中できなくなり、勉強の効率が悪くなったり、酷くなると日常生活に支障をきたしたりもします。
また、勉強以外の活動で溜まった身体的な疲れが、勉強を始めてから出始める場合もあります。
眼の疲れ
勉強のために机上の参考書や文字を見続けると、目が疲れてきます。
目が疲れると、乾きや不快感があらわれたり、文字がかすんだり歪んだりして見えます。
文字がはっきり見えない状態で勉強しても、目からの情報が入ってきにくく集中もできません。
特に目の近くでものを見続けると、脳に悪影響を与えて頭痛や肩こり、めまいなど眼精疲労の原因にもなります。
眼精疲労になると、精神面にも不調をきたす可能性があり、場合によっては勉強や日常生活にも支障をきたします。
脳の疲れ
脳の疲れとは、脳のエネルギーが不足する状態です。
脳の消費エネルギーは、人体が消費するエネルギーの20%も占めます。
そのエネルギーを問題を解いたり用語を覚えたりすることで大量に消費し、その量は1時間で100kcalといわれており、2時間半でご飯1膳分と同じエネルギー量になります。
そのため、長時間の勉強で脳がエネルギー不足に陥るのも無理はありません。
脳のエネルギーが足りなくなると、思考力や集中力、記憶力が低下して勉強のパフォーマンスが下がります。
そのような状態で勉強しても知識が身につかず、時間が無駄になってしまいます。
また身体症状としては手の震えや発汗、不安感などがあらわれるため、適度な糖分補給が必要です。
勉強に疲れたら表れる症状は?
勉強に疲れると、心身へのさまざまな症状があらわれます。
具体的には、身体の凝りや痛み、文字の歪みや情緒の不安定さなどさまざまです。
このような症状は、日常生活だけでなく勉強のパフォーマンスにも影響してきます。
ここからは、さまざまな疲れが引き起こした症状がそのあとの勉強へどのように影響するかを解説します。
集中力が低下してしまう
勉強に疲れると、頭がぼーっとして集中力が低下します。
すると普段は解ける問題でケアレスミスをしたり、内容が頭に入ってこなかったり、モチベーションが下がったりします。
その結果招くのは、勉強効率の低下です。
勉強の効率が低下すると、時間をかけて勉強してもただ単に時間だけが過ぎていく状態になります。
そのような状態で勉強しても、時間に対しての勉強量や定着した量が割に合わないため、罪悪感や焦りにつながりかねません。
その結果、精神的にも悪い影響を受けて再度モチベーションが低下し、悪循環になってしまいます。
イライラしてしまう
勉強に疲れてくると、情緒が不安定になって些細なことでイライラしやすくなってしまいます。
その原因は、脳のエネルギー不足や問題が解けないこと、勉強のためにやりたいことを我慢していることなどさまざまです。
特に、勉強の成果が出なかったときには情緒が不安定になりやすいです。
そのときにネガティブなことを考えると、脳が余計に活動してより疲れが溜まり、勉強へのやる気を失ってしまう可能性があります。
上手に勉強を続けていくためにも、勉強の疲れを取る必要があります。
勉強に疲れた時の対処法は?
疲れが溜まった状態での勉強は、疲れていない状態に比べて勉強の効率が低下します。
そのような状態で勉強しても、時間に対しての学力を得られないため、疲れた際には対処が必要です。
ここで解説する対処法を実践すると、心身の疲れを解消できて効率を落とさず勉強できるようになります。
糖分を補給する
勉強に疲れたとき、糖分を摂ると効果的に回復できます。
その理由は、ブドウ糖が脳のエネルギー源となるからです。
脳のエネルギーが不足すると、集中力の低下やイライラを引き起こし、勉強以外のパフォーマンスも低下します。
その結果、学習効率が悪くなってしまいます。
効果的に勉強するためには、糖分を手軽に摂取できるチョコレートや飴、ラムネなどを取り入れるのがおすすめです。
ただし、食べ過ぎると急激に血糖値が上がって眠くなる場合があるので、一度に食べる量は注意しなければなりません。
体を動かす
長時間同じ姿勢で勉強すると、肩や首の凝りにつながります。しかしこれは、軽い運動を取り入れるだけで防げます。
軽い運動はストレッチや軽めのジョギング、肩や首を回すなど、簡単かつ5分程度でできるもので構いません。
このような簡単な動きを短時間するだけで、血液が循環して適度なリラックス効果を得られます。
その結果、学習効率の向上が期待できます。
特に、外への散歩はおすすめです。
外への散歩は身体を動かせるだけでなく、脳のリフレッシュやストレスの解消、何より気分転換になります。
入浴でリフレッシュする
入浴には温熱・水圧・浮力の3つの作用があるため、疲労回復には効果的です。
疲労回復の仕組みは、まず温熱作用によって皮膚や皮下の毛細血管や血管が広がって血流が良くなります。
これによって体内の老廃物や疲労物質が除去され、身体の凝りや疲れがとれます。
次に水圧作用とは、足にたまった血液の押し戻しです。
血液が心臓へ押し戻されると、心臓の働きが活発になって血液の循環が良くなります。
また浮力作用とは、体重の減少です。
お湯に浸かると、体重が普段の9分の1程度になって筋肉や関節が解放されます。
これにより緊張による脳への刺激が減少し、心もリラックスできます。
これら3つの作用により、勉強で溜まった身体や脳、ストレスの緩和が可能です。
仮眠をとる
睡眠不足や食後など、勉強に集中できないほど眠いときには仮眠がおすすめです。
15〜20分ほどの仮眠をとると、身体や脳の疲れがとれて気分もリフレッシュできます。
その結果、再度勉強に集中できるようになります。
ただし、30分以上の仮眠は逆効果になるため、寝すぎないよう注意が必要です。
30分以上仮眠をとると、起きた後に眠気が続いて勉強に集中できなかったり、夜眠れなくなったりします。
そのため、寝る前にタイマーやアラームをセットするなど注意が必要です。
ほかにも、仮眠前にコーヒーを飲むと、アラームに気付かず長時間寝るのを防げます。
会話をする
勉強を一人黙々と進める人は多いです。
しかし時間が長くなると、その分人と話さない時間も長くなって孤独を感じるようになります。
その結果、ストレスや疲れが溜まってしまいます。
特に精神的な疲れが溜まっている場合には、勉強とは無関係な話をするのがおすすめです。
そうすると、頭の中から勉強のことを追い出せて気持ちも脳もリフレッシュできます。
また、受験前は学生生活のなかでも特に不安になりやすいです。
その場合には先生や家族、友人などに話して吐き出したり、共感しあったりしましょう。
勉強に疲れないための対策は?
長い時間勉強を続けていると、疲れがあらわれます。
疲れが出てくると効率が落ちてくるため、特にテストや受験の前は継続して勉強できるよう、疲労をためない工夫が大切です。
じつは勉強の方法次第で、日々溜まりゆく疲れは抑えられます。
勉強による疲れを抑えて学習効率を維持できるよう、疲れないための対策を解説します。
動画配信サービスを有効に利用する
勉強のために動画配信サービスを利用すると、わからない部分や学校の授業でまだ習っていない部分をすぐに理解できます。
そのため、学校の授業内容の理解に余裕ができたり、わからないストレスから解放されたりします。
特にYoutubeに上がっている勉強動画を活用する場合、勉強が目的であることを忘れてはいけません。
Youtubeには、勉強以外にもさまざまな動画が上がっています。
勉強とは無関係な動画を一度開いてしまうと、ずるずると見続けて結果的に全然勉強しない事態になりかねません。
そうならないために、あらかじめルールを決めておく必要があります。
塾の自習室や図書館を積極的に活用する
塾の自習室や図書館には広いスペースがあるため、ともに戦う友人と集まっての勉強が可能です。
友人と集まれば、一人で机に向かう際の孤独感がなくなって感情の起伏が穏やかになったり、わからないところを教え合ったりできます。
特に塾には講師が常駐している場合が多く、わからない部分をすぐに質問できたり、必要に応じて教材やプリントをもらえたりします。
このような環境での勉強は、精神の安定やわからない部分の早期解決など、メリットが多いです。
また、仲間と一緒に勉強しなくても、同じ空間にいるだけで自分も頑張ろうと思えてよい刺激を受けます。
勉強のスケジュールを詰め込みすぎない
テストや受験のために、勉強計画を立てる人は多いでしょう。
しかし無理な計画を立てると、勉強の量や時間で疲れたり、計画を達成できなかったときにストレスが溜まったりします。
疲れやストレスが溜まると勉強の効率も落ちてしまうので、自分に合った計画を立てる必要があります。そのためには、勉強の時間よりも量を重視したり、1日の勉強量を少なく見積もって無理なく続けられるようにしたりすることが大切です。
ほかにも、前に勉強した内容を復習する日や計画を達成できなかった日に備えて予備日をつくると、学力が定着しやすくなるうえに計画の軌道修正もできます。
効率的な学習を徹底する
毎日勉強しているのになかなか成績が伸びないと、モチベーションが下がって勉強に疲れるだけでなく、勉強法が合っていない可能性があります。
日々の勉強に疲れないためには、自分に合った勉強法を取り入れることが必要です。
自分に合う勉強法を探すには、まず毎日おこなっている勉強の内容や難易度を見直します。
そして、今の自分に合ったレベルから始め、徐々にレベルを上げていきます。
そのうえで自己分析をし、自分の得意・不得意を明確にして、合いそうな勉強方法を取り入れることも必要です。
どうしても勉強をしたくないなら?
毎日勉強することが長年の習慣になっていても、どうしても勉強したくない日があると思います。
そのような日は、思い切って勉強を休みましょう。
勉強を長期的に続けていくには、頑張る日と休む日のメリハリが必要です。
そのため、毎日休みなく勉強を継続するよりも、丸一日休む日を作った方が息抜きができて勉強効率が上がります。
ただし、丸一日休む日には休んでしまったと罪悪感を抱いてはいけません。
休むことに対して罪悪感を抱いてしまうと、気持ちとモチベーションが落ちてしまいます。
そうならないために、丸一日休む日をあらかじめ決める必要があります。
まとめ
勉強による疲れには、精神的・肉体的・眼・脳の4種類があります。
これらの疲れが溜まると、集中力が低下したりイライラしやすくなったりして、結果的に勉強の効率が落ちます。
しかし疲れは、入浴や仮眠、会話などで解消可能です。
また、動画配信サービスや自習室の利用、無理のない勉強計画などを心がけると勉強の疲れを抑えられます。
勉強による疲れに打ち勝つ方法を知った今、東大個人指導塾への入塾でさらに学力を伸ばせるでしょう。