学生の本文は勉強ですが、勉強中にどうしても眠くなってしまい集中が長続きしないことに悩んでいる方はいませんか?
勉強中に眠そうにしている学生を叱る先生もいますが、勉強中に眠くなることは決して恥ずかしいことではありません。しかし、対策次第で勉強中の眠気を抑えられる方法はあります。
この記事では勉強中に眠くなる原因と対策方法について紹介していきます。小中高それぞれで気をつけるポイントについても紹介しているため、お子様の年齢や状況に合わせた勉強と生活のバランスを考えていきましょう。
勉強中に眠くなる原因
勉強中に眠くなる4つの原因を紹介します。
なぜ勉強中に眠くなってしまっているのかがわかっていないと適切な対処ができないため、まずは眠くなる原因を把握することから始めましょう。
睡眠不足
勉強中に眠くなる原因で最も多いのが、睡眠不足による眠気です。スマホやゲームに夢中で夜更かしをしてしまったり、睡眠時間を削って勉強してしまったりなどが理由で、日中に眠くなってしまうケースは少なくありません。
必要な睡眠時間には個人差がありますが、14〜17歳の子供では8〜10時間の睡眠が必要だといわれています。必要とされている睡眠時間より少ない睡眠で日中に眠くなってしまう場合は、寝不足が原因になっている可能性が高いでしょう。
また、寝る前にスマホやテレビなどが発するブルーライトが目に入ってしまうと、脳がしっかりと休まらず睡眠の質を下げてしまいます。
睡眠時間が足りていても睡眠の質が落ちてしまうと、睡眠不足と同じように日中に眠くなってしまうため、寝る前のスマホやテレビの視聴には注意が必要です。
酸素が足りていない
脳の活動には十分な酸素が必要です。窓を閉め切った室内に長時間いると二酸化炭素の量が増え、酸素が少なくなってしまうケースは珍しくありません。酸素が不足してしまうと脳が酸素をより多く取り込もうとする結果、あくびが出て眠く感じてしまいます。
勉強中にあくびがよく出る方は、脳への酸素が不足している可能性があります。したがって、勉強する際は定期的に換気したり、深呼吸したりするなどして脳の酸素不足を解消しましょう。
新型コロナウイルスやインフルエンザなどでマスクをする機会も増えているため、呼吸のしやすい通気性の優れたものを使用するなどの工夫もおすすめです。
脳を動かすブドウ糖が足りない
人間が1日に消費するエネルギーの約2割は、脳を動かすために使われているといわれています。つまり、勉強する際に脳を動かすエネルギーを多く消費することが、眠気に襲われる原因のひとつです。
脳のエネルギーを回復するためには、脳のエネルギー源となるブドウ糖がなければなりません。ブドウ糖が不足してしまうと脳の回転が遅くなってしまい、集中力の低下にもつながります。
脳のエネルギー不足を解消するためにも、勉強に疲れたら休憩を取りつつ糖分の摂取をすることが大切です。ただし、食べ過ぎは肥満や糖尿病などの生活習慣病につながってしまうため、適量を心がけましょう。
脳へのストレスが溜まってしまっている
人間の脳は、刺激的なことや楽しい体験をすると活性化し、脳の覚醒をもたらすドーパミンが分泌されます。逆に何の変化もなく刺激が少ない状態が続くと、ドーパミンも分泌されません。
また、嫌なことや飽きたものを頑張ろうとすると、脳にプレッシャーがかかりすぎてしまい、ストレス状態から逃げようとする反動で眠くなる場合があります。勉強中に解けない問題があると集中力が途切れ眠たくなってしまうのは、脳のストレスが原因かもしれません。
疲れるほどストレスもたまりやすくなるため、日頃から疲れを溜めない生活をすることが重要です。
勉強中に眠たくならないための対策方法
続いて勉強中に眠たくならないための、対策方法を紹介します。学習習慣を身につけることも大切ですが、まずは勉強に集中するための基盤を作らなければなりません。
普段の生活を見直しながら、改善できる点がないか確認してみてください。
規則正しい生活でしっかりと睡眠をとる
日常生活を送る上で大切なのは、1日(24時間)の周期に体内時計 (体のリズム)を合わせることです。日頃から早寝早起きを意識し、日中にしっかりと動ける習慣づけをしましょう。規則正しい生活を続けていれば自然と体内時計も調整され、勉強中にも眠くなりにくくなります。
また、平日だけでなく土日や祝日にも生活リズムが崩れないように注意して、毎日同じ体内時計で動けるように意識していきましょう。さらに、規則正しい生活は病気にもなりにくく、疲れを残さない身体作りに効果的です。
睡眠の質を高める
睡眠時間を確保していても、睡眠の質が悪いと次の日に疲れが残ってしまったり、勉強中の眠気を引き起こしたりする原因になります。したがって、睡眠の質を高めるためにも以下のポイントに気をつけましょう。
- 就寝前のテレビやスマホなどの視聴を避ける
- 入浴後・食事の直後に眠らない
- 音楽や映像、照明をつけっぱなしで寝ない
以上の3つは寝付きにくさや、浅い眠りの原因になるため、ぐっすりと眠れる環境を作ることが大切です。どんなに多く睡眠をとってもすっきりと朝を迎えられないのは、睡眠の質が悪い可能性があります。
栄養バランスの取れた食習慣にする
勉強中にしっかりと脳を動かすためにも、栄養バランスの取れた食習慣でエネルギー不足を起こさないようにしましょう。偏った食事をしたり、食べる量が少なすぎたりすると、集中力はもちろん、長時間勉強するための体力もつきません。
主食・ 主菜・ 副菜が揃った1日3回の食事を欠かさず、ブドウ糖が含まれる炭水化物も適度に食べるようにして、眠気防止にもなる食事を心がけるのが肝心です。また、ダイエットする際も栄養不足を引き起こさないように注意して、健康を維持できる範囲で行いましょう。
適度にストレッチや運動をする
適度なストレッチや運動は、休憩状態の体を活動状態に切り替えられます。また、血圧や心拍、体温を上昇させる効果があるため、勉強中の眠気を抑えるのにも有効です。
しかし、過度な運動は逆に体を疲れさせてしまうため、勉強前に軽くストレッチする程度に留めておきましょう。
適度な運動は睡眠の質を高める効果もあるため、ウォーキングやジョギングなどの運動も日常生活に取り入れることをおすすめします。
勉強は座って行うため体力はいらないと思われがちですが、長時間集中しなければならないのは心身にも負担がかかる状態です。
就寝中に途中で目が覚めたり、勉強に長時間集中できなかったりする場合は体力不足が原因の可能性があります。運動部並みの体力作りをする必要はありませんが、健康維持のためにも適度な運動を欠かさないようにしましょう。
勉強中に眠たくなってしまった際の対処法
対策を意識していても、勉強中に眠たくなってしまうことはよくあるケースです。
その日の体調や状況などによっても変化するため、眠たくなった際の対処方法を覚えておくのも大切です。眠くなることは誰しもがあることなので、落ち着いて対処しましょう。
思い切って仮眠を取る
勉強中にどうしても眠くなるのであれば、思い切って仮眠を取るのも対処法のひとつです。眠たい状態で勉強を続けても、記憶力も集中力も安定しません。無理をして効果の薄い勉強をするよりも、仮眠した後に集中して勉強をする方が効率的な学習ができます。
しかし、仮眠のしすぎには注意しなければなりません。長時間寝すぎると逆に頭がぼんやりしてしまうため、15分〜30分以内の仮眠がおすすめです。眠さに負けないことにこだわりすぎず、仮眠する時間も考慮して余裕を持った計画を立てましょう。
糖分を取ってエネルギーをチャージする
勉強中に眠たくなったときのために、ブドウ糖を含んだラムネやタブレットを用意しておくのをおすすめします。時間がなく朝ごはんを抜いてしまったり糖分が取れなかったりしたときは、勉強の合間に糖分を取ってエネルギーをチャージする用意をしておくと便利です。
勉強や仕事中の集中力を保つための糖分チャージができる商品も数多くあるので、お気に入りのものを食べて気分を高めるのもよいでしょう。
勉強する教科や方法を変える
同じ勉強を続けていて眠くなるようであれば、勉強する教科や方法を変えるのも効果的です。脳は同じ作業を繰り返していると動きが鈍くなってしまうため、違うことをして刺激を与えると眠さも抑えられます。
たとえば、国語の漢字を覚える勉強をしていて眠くなったら、数学の計算問題に変えてみたり、長文問題にチャレンジしたりすると気分転換にもなるでしょう。同じ教科の勉強が長く続かない方は、時間を区切って異なる教科を勉強していけば効率的な学習が可能です。
勉強場所を変える
同じ科目を勉強し続けるのと同じように、毎日同じ場所で勉強をするのも脳に与える刺激が少なく、飽きたり眠くなったりする原因になります。いつも自室で勉強しているのであれば、リビングやダイニングで勉強するだけでもリフレッシュになるでしょう。
また、自宅では誘惑物が多くて集中できない方は、図書館や喫茶店などで勉強するのがおすすめです。一度どんな場所なら勉強に集中しやすいのか色々と試し、しっくりくる場所を探してみてはいかがでしょうか。
冷水や冷却シートで脳に刺激を与える
とても眠たくて勉強に集中ができない状態であっても、仮眠できる時間がないときには、顔を冷水で洗うまたは、冷却シートで拭いて脳に刺激を与える方法が効果的です。顔に冷たい刺激があると頭が冴えて、目もパッチリ開きます。
また、冷却シートや冷たい飲み物で脇の下や首筋を冷やす方法も、脳を刺激できるのでおすすめです。応急処置的な対処法となりますが、どうしても時間がなく、もう少し頑張りたいというときに活用するとよいでしょう。
ストレッチや軽い運動で体を動かす
勉強をずっとしていて眠たくなり始めたら、休憩を挟んでストレッチや軽い運動をするのも眠気覚ましになるでしょう。長く同じ姿勢を続けると、筋肉が硬くなって血流が悪くなり、眠くなってしまいます。
ストレッチをすれば筋肉も柔らかくなり、血流も改善されるため、眠気さを打ち消すことが可能です。 座ったまま首回しや背伸びをしたり、部屋の中を歩いてみたりするだけでもよいので、リフレッシュも兼ねて軽い運動をしてみましょう。
小・中・高生の勉強や生活で気をつけるべきこと
ここでは、小中高生それぞれの勉強と生活で気をつけるべきことを紹介します。効率的かつ効果的な勉強をするためにも、生活とバランスの取れた努力が必要です。
小学生の勉強と生活で気をつけるべきこと
成長段階にある小学生は、睡眠をしっかりと取ることが重要なため、睡眠時間を削るほどの勉強はおすすめできません。心身の健やかな成長を第一に考え、学力だけでなく総合的な成長ができる生活環境を整えましょう。
小学校受験のために勉強をがんばることも大切ですが、あくまでも規則正しい生活の中で健康を守りながら正しく成長できるように大人がサポートすることが重要です。
中学生の勉強と生活で気をつけるべきこと
思春期に入る中学生は、体の仕組みにおいても眠たくなりやすい時期が続きます。眠気をなくすための対策をとっても勉強中に眠たくなる場合もあるため、無理せず仮眠を取るのも大切です。
友達とのつながりでスマホを持つケースも多いため、夜更かしにはいっそう注意しなければなりません。したがって、寝る前にスマホを長時間使わないように制限し、睡眠時間を確保するように心がけましょう。
高校生の勉強と生活で気をつけるべきこと
高校生になると体力もつき、自由な時間も増えることから、夜型の生活を送るケースも珍しくありません。特に大学受験を控えた高校生は、長い勉強時間を確保するために睡眠時間を削りがちです。
しかし、眠気を無理やり我慢して集中力を欠いた勉強をするよりも、睡眠を取り、脳がしっかりと働いているときの勉強の方が学習効果が高まります。したがって、集中力や眠気に限界を感じたらそこで勉強をやめて、睡眠を優先するようにしましょう。
勉強時間がうまくコントロールできない時は塾がおすすめ
睡眠時間を削って勉強をしたり、勉強に時間がかかってしまったりなど、勉強時間のコントロールがうまくできていない場合は、塾の利用をおすすめします。マンツーマン指導のある塾は、生徒が無理せず効果的な学習をできるように指導してもらうことが可能です。
ひとりで完璧に勉強時間をコントロールするのは簡単ではなく、勉強の専門家である塾講師にサポートしてもらうのは恥ずかしいことではありません。自分で解決しようとして失敗するよりも、生活の見直しや効率的な勉強方法をプロに教えてもらいながら実施した方が、無駄な時間を減らすことにつながります。
まとめ
勉強中に眠くなってしまう原因や対策方法、小中高生の生活や勉強方法で注意すべき点などについて解説しました。勉強時間を増やすために睡眠時間を削る方法は、勉強中に眠気を呼び、集中力切れや記憶力の低下のある状態で勉強することになってしまいます。
睡眠をしっかりと取って、集中できる状態で勉強する時間を確保した方が、記憶に定着できる質の高い学習が可能です。しかし、学校生活が忙しい中で勉強時間をコントロールするのは簡単ではありません。
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