現在、多くの人が中3になると高校入試のために、受験勉強を始めるでしょう。
しかし、今まで受験勉強を経験したことがなかった場合、まずは何から始めるとよいのか、いつから始めるとよいのか分からず何も始められない人もいるかもしれません。
この記事では、高校受験勉強は何からするといいのかや受験勉強開始時期、勉強内容などについてくわしく紹介します。
何から始めたらよいのか分からない人、今年高校受験を控えている人はぜひ最後までご覧ください。
中学生の高校受験勉強は何からすればいい?5ステップを解説
高校受験勉強でまずぶつかる壁は「何からすればいいのかわからない」でしょう。
高校受験勉強を始めるには、5ステップがあります。
- 高校受験の仕組み・制度・スケジュールを知る
- 志望校を決めて試験の傾向を知る
- 自分の成績を把握し得意分野・苦手分野を把握する
- 受験に向けてスケジュールを立てる
- 受験勉強をする
それではそれぞれのステップについて、くわしく解説していきます。
1:高校受験の仕組み・制度・スケジュールを知る
まずは、「高校受験について」を知っておきましょう。
特に知っておくとよい点は大きく3つです。
- 仕組み
- 制度
- スケジュール
高校入試には、推薦受験と一般受験・私立と公立・受験地域などによって受験の仕組みや制度などには違いがあります。
親と同じ地域・高校に受験する場合でも、仕組みや制度は年度によって僅かに変わる可能性があるため、自分が受験する年度について必ず調べておきましょう。
また、高校入試のスケジュールを調べておく点も必須です。
大まかなスケジュールは地域によって定まっている場合もありますが、地域・公立・私立ごとに違う可能性もあるため必ず調べてください。
例年、多くの高校では5〜6月頃に今年度の入試日程が公表されます。
2:志望校を決めて試験の傾向を知る
ある程度高校受験の仕組みなどを理解したら、いよいよ志望校を決めましょう。
このとき、志望校を必ず1つに絞る必要はなく1〜3校程度に絞るだけでも構いません。
志望校を決める際には、以下の点を参考にするとよいでしょう。
- 偏差値
- 通学のしやすさ
- 大学の進学実績
- 部活動
- 校風や制服
- 周囲の声
受験勉強をすれば偏差値は上がります。
しかし、現在の偏差値とかけ離れた高校を選んでしまうと、受験勉強がしんどくなってしまったり、入学後の高校生活が勉強漬けになってしまったりします。
進学したい大学や頑張りたい部活動があればそういった目線から志望校を選んでもよいでしょう。
また、3年間通うからこそ通学のしやすさも外せません。
よほど学びたい分野があれば、多少通学が不便でも仕方がありませんが、その場合通学が億劫になる可能性もあります。
もし志望校選びに迷ったら、担任や進路指導の先生や親などの意見も参考にしてみましょう。
3:自分の成績を把握し得意分野・苦手分野を把握する
志望校が決まったら、次は志望校と自分の現在の学力差がどれ程離れているか、得意分野・苦手分野を把握しましょう。
志望校と自分の現在の学力差を把握するために、有効的な手段としては模試の受験です。
同じ高校を志望する人たちのなかで、現在はどれくらいの順位にいるのかを把握できるだけではなく、得意分野・苦手分野の把握もできるでしょう。
得意分野・苦手分野を把握できれば、得意分野を伸ばしてより多くの得点を獲得し、苦手分野を優先的に学習できるようになります。
苦手分野の克服にはしっかりと時間をかけられるようにする必要があるため、遅くとも中3の夏休みまでには苦手分野を把握しておきましょう。
4:受験に向けてスケジュールを立てる
高校受験の仕組みやスケジュール・志望校・自分の得意分野・苦手分野が把握できれば、次に勉強のスケジュールを立てましょう。
大まかなスケジュールのおすすめは以下のとおりです。
- 5~6月:高校受験について調べる・基礎部分を固める
- 6~7月:模試を受けて得意分野・苦手分野の把握
- 夏休み:苦手分野の克服
- 9~12月:応用問題への取り組み・模試を受けて本番への練習
- 1月~:出願・試験
5〜6月はまだ部活動などをしている人も多いでしょう。
高校受験の仕組みなどについて調べつつ、過去問へ取り組むのではなく中2までの内容や中3の1学期の定期テストでしっかりと点が取れるようにしておきましょう。
高校受験では、中3の1学期の内容が出題される傾向があり、中2までの復習や応用でもあるため、蔑ろにするのは危険です。
志望する高校のスケジュールによって詳細は変動しますが、よほど試験日程が早い高校ではない限り、夏休みを苦手分野の克服に充てるようにしましょう。
夏休み明けは、応用問題に取り組み得点の取り方などを身に付けておくのがポイントです。
また、遅くとも9月頃には志望校の決定をしておきましょう。
場合によっては、本命校と滑り止め校の2つを選ぶ場合もあるかもしれません。
9月以降の模試に関しては志望校を絞ったうえで受けるようにして、受験本番のつもりで受けるようにしてください。
5:受験勉強をする
最後はいよいよ受験勉強を始めましょう。
大まかな受験勉強の流れは、スケジュールの際に触れましたが大きく3つです。
- 基礎
- 苦手克服
- 応用
偏差値の高い高校であっても、基礎は必ず必要です。基礎がしっかりと固まっていなければ、応用問題には取り組めません。
また、学校の定期テストの範囲も入試範囲に含まれます。定期テストの勉強は受験勉強にもなるため、しっかりと取り組みましょう。
それだけではなく、定期テストの点数は内申点にも直結します。
配点比率に違いはありますが、殆どの高校は内申点も総得点に含まれるため定期テスト勉強も受験勉強の1つとして取り組んでください。
高校受験に必要な勉強時間の目安は?
高校受験に必要な勉強時間は、志望校のレベルと現在の自分のレベルがどれ程離れているのかによって変わります。
一般的な目安としては以下のとおりです。
- 4~7月:1~3時間
- 夏休み・冬休み:6~8時間
- 9~12月上旬:3時間以上
- 1月~:5時間以上
この時間はあくまでも目安であり、長時間机に向かえばよいわけではありません。
勉強時間が短くても、効率的に集中して勉強ができていれば受験勉強としては問題ありません。
「どれくらいの時間勉強したか」だけではなく「どれだけ集中して取り組めたか」に付いても重視するようにしましょう。
高校入試に向けた受験勉強の開始時期はいつがいい?
先程高校入試に関するスケジュールについて触れましたが、実際に受験勉強の開始時期はいつがよいのでしょうか。
「ほんとうに中3になってからでいいの?」と不安になっている人もいるかもしれません。
ここでは、受験勉強を始める時期について紹介します。
受験勉強を始める時期は早い程有利
まず、結論としては受験勉強を始める時期は早い程有利です。
一般的に、自分が受験する際の受験制度やスケジュールが発表される中3から受験勉強を始める人が多いです。
しかし、目指す高校の偏差値が高い場合や、高校受験の成功率をできるだけ高めたいのであれば中1・2から受験勉強を始めてもよいでしょう。
高校受験では、中1・2の内容も出題範囲になるため、日々勉強に取り組むとより基礎をしっかりと固められます。
もし、受験勉強を早めに始めたいけど、部活動や学校行事も忙しいという人は、中2の冬頃から中1の振り返りなどを始めるのがおすすめです。
内申点は3年間の成績が影響することが多い
受験する高校・地域によって多少変動しますが、多くの場合は中学校3年間の内申点が高校試験結果に影響します。
内申点とは、通知表に1〜5で記載されている各教科の評価を元に計算されるものです。
中1の内申点は中3の時にどれだけ頑張っても上げられません。そのため、中1からある程度の成績を残しておく必要があります。
難関校を目指すのであれば、中1の定期テストの時点からいい成績を獲得しておくことや、提出物をしっかり出すなどの対策が必要です。
受験勉強の内容はどのようなことをすればいい?
では実際に受験勉強を始めようと思っても、どういった内容の勉強をすればよいのでしょうか。
受験勉強の内容は大きく4つです。
- 学校の宿題
- 授業の復習
- 中3の夏休み前は基礎の習得
- 夏休みは中1・中2の復習と弱点の克服
それぞれ詳しく見ていきましょう。
学校の宿題
まず、中3の生活を通して学校の宿題には、確実に取り組みましょう。
学校の宿題はそれだけで、授業の予習や復習になるだけではなく勉強をする習慣を作ることもできます。
なかには「受験勉強をするから宿題はしなくてもいい」と考えるかもしれませんが、これは間違いです。
確かに受験勉強として予習や復習を行えば、勉強としては問題ないかもしれませんが、宿題の未提出は内申点に関わります。
授業の復習
日々の授業の復習も重要ですが、主要5教科のなかでも特に英語と数学に関しては復習を徹底しておきましょう。
英語と数学は積み上げが重要になる教科であり、初期で躓いてしまうとそれ以降ずっと理解できなくなる可能性があります。
中3で行う基礎の習得や復習負担をできるだけ軽くするためにも、中1から英語と数学の復習は意識的に行いましょう。
中3の夏休み前は基礎の習得
中3になると本格的に受験勉強を開始する人が増えると思いますが、まず行うとよいのは基礎の習得です。
中1〜今までの総復習を行い、自分の得意分野・苦手分野の確認やおろそかになっていた基礎部分をしっかりと固めておきましょう。
この基礎の習得に関しては遅くとも夏休み前、できるだけ早く終わらせるとその分苦手の克服や応用問題の取り組みに時間が作れるようになります。
夏休みは中1・中2の復習と弱点の克服
夏休みになれば、夏休み前の基礎の習得で見つけた弱点の克服に焦点を充てましょう。
必要であれば、引き続き中1・2の復習を行っても問題はありませんが、できれば復習よりも弱点の克服に重点を置いてください。
夏休みの間にどれだけ弱点を克服できているかが受験成功に大きく関わります。
得意分野を伸ばすことももちろん大切ですが、試験の採点は基本的に減点方式になるためどれだけ減点を減らせるかが勝負です。
教科別の高校受験におすすめの勉強法
多くの高校入試では、主要5教科の試験が実施されます。
それぞれ特色がある教科だからこそ、同じ勉強方法で十分に学習ができるとは言えません。
ここでは、教科別のおすすめの勉強方法を紹介します。苦手な教科を勉強する際には、ぜひ参考にしてください。
英語
英語に関しては、単語・文法・リスニングの3つを中心に勉強を進めてください。
リスニングは最近導入している高校が多いですが、志望校はリスニングを導入しているのか必ず確認しましょう。
試験内容にリスニングが含まれていない場合は、リスニングに関しては勉強する必要はありません。
英語の基礎である英単語や熟語の暗記をしたのちに、文法の理解と実際に問題に慣れる練習を繰り返し行いましょう。
文法問題や長文問題は志望校の過去問を繰り返し取り組み、試験問題のパターンや傾向に慣れるようにしてください。
数学
数学に関しては、計算力のUPと公式の完全暗記が必須です。
方程式・因数分解・関数などの公式や図形の証明問題の解き方を覚えていなければそもそも問題が解けません。
そのため、まずは公式の完全暗記が必要です。
また、数学は中1の内容が理解できなければ中2の内容を、中2の内容が理解できなければ中3の内容を理解するのは難しいです。
中1の基礎問題から順番に取り組み、応用問題や志望校の過去問に取り組むようにしましょう。
また、計算力のUPは重要視されにくいですが、計算の正確性とスピードは限られた時間に問題を解かなければいけないのが試験です。
計算力のUPのためには、問題をより多くこなし問題に慣れるようにしましょう。
国語
国語に関しては、漢字の書き取りや読解力を身に付けるようにしましょう。
漢字の書き取りは暗記さえできていれば、得点が獲得できるポイントです。
しかし、漢字の書き取りだけで高得点を獲得できるわけではないため、漢字の書き取りだけに集中するのは危険です。
国語の場合は、長文読解問題が配点の多くを占めていますが、どのような文章が出題されるかは当日までわかりません。
読書力や読解力を身に付けるために、読書をする習慣を身に付けたり、志望校の過去問題を解いたりしながら問題出題の傾向やパターンに慣れておきましょう。
理科
理科は、暗記と計算力のUPが重要になります。
理科の中でも暗記分野といわれている、植物や生物の体のつくりなどに関しては暗記だけで十分点を取れるでしょう。
難関といわれる高校ではない限り、定期テストと同じレベルの問題が出る場合が多いです。
また、理解に計算力UPは必要ないと思っているかもしれませんが、理科でも計算問題は一定数出題される場合が殆どです。
公式の暗記だけではなく、問題に対して素早く必要な公式を当てはめる力と、素早く正確に計算する力である計算力が必要になります。
公式を暗記したあとは、志望校の過去問などをひたすら解いて、計算問題に慣れつつ計算力もUPさせましょう。
社会
社会では暗記が中心であり、最もはやく勉強の結果が出る教科でもあります。
出題される方式が少しひねられている可能性はありますが、基本的には暗記科目です。
どの様に出題される傾向にあるのか、どの時代・どの地域・どういった問題が出される傾向にあるかは過去問を見ればある程度想定できます。
大まかに暗記ができたあとは、過去問に取り組み暗記できていない場所の再暗記を繰り返していくのがおすすめです。
高校受験を成功させるために!勉強のポイント・注意点
最後に、高校受験を成功させたい人にぜひ知っておいてほしい勉強のポイントと注意点を紹介します。
間違った勉強方法に取り組んで時間を無駄にしてしまう前に必ず確認しておくことをおすすめします。
早い段階で勉強の習慣をつけておく
今まで勉強をする習慣のない人が、「受験勉強だから」と突然勉強を始めてもなかなか長時間集中して勉強を続けるのは難しいです。
まずは定期テストの勉強からでも、できるだけ早い段階で勉強をする習慣を身に付けておきましょう。
このときに、自分が集中できるポイント、暗記しやすい方法などを見つけておくとより受験勉強を有利に進められます。
教科書の内容を完璧にしてから参考書を使う
受験勉強と言えば、過去問や参考書のイメージがあるかもしれませんが、まずは教科書の内容を完璧にしておきましょう。
教科書には基礎から応用まで幅広い問題が掲載されています。
基礎ができていない状態で、過去問などに取り組むとなかなか問題が解けず挫折につながりやすくなります。
受験に出題される内容は、基本的に教科書に載っている問題です。
まずは、教科書で基礎を固め応用問題に慣れたのちに過去問などの参考書に取り組みましょう。
一つでもいいので得意科目をつくる
受験勉強に置いて、苦手科目の克服が大切といわれていますが、得意科目を作っておくこともモチベーションを維持するうえで重要です。
苦手科目ばかりを勉強していると、より苦手意識がついてしまったり、なかなか勉強がはかどらなかったりして、勉強自体が嫌になってしまうかもしれません。
得意科目があれば、受験に対してのモチベーション維持につながり勉強が続けやすくなります。
また、安定して得点を獲得できる科目がある点は受験の際でも安心できます。
苦手科目もしっかり対策する
勉強をしていると、苦手科目よりも点数が取れて、問題がすいすい解ける得意科目ばかりに取り組んでしまいがちですが、苦手科目もしっかりと対策するようにしましょう。
得意科目で高得点を取れたとしても、苦手科目で足を引っ張ってしまうと受験に失敗する可能性もあります。
苦手科目はあまり気が進まないかもしれませんが、得意科目の足を引っ張らないようにしっかりと対策を行ってください。
間違えた問題は徹底的に振り返る
過去問や参考書を解いた際に、間違えた問題はそのままにせず必ず振り返りをすることが重要です。
勉強をする際に、間違った問題の振り返りは最も効率がよい方法の1つです。間違えた問題は、なぜ間違ったのかを把握し、暗記ミスであれば再暗記、計算ミスであれば計算力UPなど対策を行いましょう。
苦手な部分やミスの理解は、その問題だけではなく他の問題を解くうえでも効果的に作用してくれます。
インプットとアウトプットをバランスよく行う
受験勉強の暗記分野に関しては、情報を取り入れるインプットが重要だと思われがちですが、情報をだすアウトプットも必ず行いましょう。
特に英語の単語や文法などの暗記、数学の公式の暗記などが当てはまります。
覚える(インプット)と実際に使える(アウトプット)は別である場合が多いです。いくら暗記できても、実際の問題に当てはめて使えなければ、得点獲得にはなりません。
インプットしたあとは、必ずその知識がきちんと使えるのかアウトプットも併せて行てください。
高校受験の勉強に不安があるなら塾の活用がおすすめ
どうしても自分だけの受験勉強が不安であったり、勉強する習慣がつけられなかったりする場合は塾を活用してみましょう。
塾では、問題への取り組み方や効率的な勉強方法を教えてくれます。
また、塾には自分と同じように志望校を目指す学生が通っているため、ライバル意識が芽生えモチベーションの維持にもつながるでしょう。
それだけではなく、塾に通っているからこそ知れる情報がある場合もあるため、不安な人は塾の活用を検討してください。
まとめ
この記事では、高校受験勉強は何からするといいのかや受験勉強開始時期、勉強内容などについてくわしく紹介しました。
高校受験勉強はまず、受験の仕組みや制度、スケジュールを知るところから始めましょう。
勉強も基礎をしっかりと固めることから始め、得意分野・苦手分野の把握をして、夏休みは苦手分野の克服を中心に進めるのがおすすめです。
受験勉強を進めるうえで不安な点があれば、塾の活用を検討してもよいでしょう。
東大個人指導塾では、現役東大生によるマンツーマン指導が受けられます。
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